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アスピア城前会話集

グランタック
これが かのアスピア城・・・。

メディオン、キャンベル頷きあい、前に進む

兵士
待て 待てい!

兵士1
ぐぬう バーランド軍を破りし・・・
アスピア占領を狙うメディオン軍だな
それ以上は一歩たりとも先に行かせぬ!

兵士2
我らニ人だけと思うなよ・・・後より
我が国の勇将シンビオス殿とその軍が
お前たちを倒しにやってくるであろう。

メディオン
そうか 来るか シンビオス殿・・・
考えれば当然だ・・・首都侵略帝国軍が
自軍の第二部隊を倒して侵攻したのでは。

アスピア城扉の音
シンビオス軍登場

キャンベル
来たか・・・ダンタレス・・・。

シンビオス
まさか 次の侵略帝国軍が・・・
あなただなんて信じられませんよ
どうしてです メディオン王子?

メディオン
キミと私が こうして再会するのは
私だって心苦しいさ シンビオス殿
だが きっとこれも運命なのだ・・・。

ダンタレス
運命だと・・・笑わせるな・・・
アスピアを侵略しておいて・・・
そんなことで済まされると思うな!

ふふ ふわははははっ!

ドミネート
ついに 二十年来の願いがかなって
コムラードに盗まれていた我が領土に
このドミネート ふたたび戻ってきた。

トラスティン
ドミネート皇帝だって・・・
バカな・・・確か皇帝は・・・
誘拐されていたはずでは・・・。

ベネトレイム
我々を絶体絶命に追いつめた誘拐事件に
実は裏があったと考えるべきでしたか
そうなのですね・・・ドミネート皇帝?

ドミネート
ふふ ご苦労 ベネトレイム・・・
アスピアの明け渡しのため出迎えか?

シンビオス
こういうことだったか メディオン王子
狂言の誘拐騒ぎで敵と味方をあざむき
皇帝と呼応しアスピアに攻め入ったか?

グランタック
シンビオス殿 それは違いますぞ
これはあくまでも不可抗力なのです。

フィデリティ
うぬ・・・お前は確か・・・
サラバンドで会った覚えがあるぞ
そうだ・・・シンビオスだな?

ドミネート
シンビオス・・・コムラードの息子か
アロガントを倒したのもお前か・・・
色々と礼をせねばならぬヤツよな。

ダンタレス
シンビオス様に触れさせはしない!

キャンベル
ダンタレス・・・やるというのか
私ならいつでも準備はできているぞ
かつての決着をつける時が来たのだな!

メディオン
よせ 早まるな キャンベル・・・
戦いならいつでもできるではないか
今はまだ・・・その時ではない!

シンビオス
どういうことです メディオン王子
今は戦いの時ではないって・・・
戦わないと言うならいったい?

フィデリティ
裏切るおつもりですか メディオン様
アロガント王子の仇を討つ約束ですぞ
もしも それが果たされないのなら・・・。

キャンベル
やらせてください メディオン様・・・
たとえ侵略者の汚名を着せられようと
あの方の命 助けられるのなら・・・。

シンビオス
あの方の命ですって それじゃ・・・
王子は誰かの命を守るため 仕方なく
・・・そうなのですね メディオン殿?

メディオン
もう何もかもが遅いのだ シンビオス殿
兄アロガントさえ倒されていなければ
こんな再会にはならなかったが・・・。

ドミネート
ふ ふはははははっ!

ベネトレイム
すべて・・・あなたの企みですね・・・
相変わらず怖い方だ ドミネート皇帝。

フィデリティ
知謀に長けたお前でもこの場面では
どうにもならぬか ベネトレイム?

ドミネート
メディオンも頼もしくなった・・・
コムラードの息子を血祭りに上げよ
そして私にアスピニアをもたらすのだ!

キャンベル
抜け・・・ダンタレス・・・。

メディオンとキャンベルが前列兵士二名を倒す

フィンデング
気をつけて下さい シンビオス様・・・
シンビオス第二部隊を倒したヤツらです。

トラスティン
私も・・・戦うぞ シンビオス・・・。

ベネトレイム
やめるんだ トラスティン・・・。

トラスティン
なぜだ ベネトレイム なぜ止める
私は・・・まだ戦えるぞ・・・!

ベネトレイム
お前は現役を離れて久しい・・・
私はその四人にも戦って欲しくないが
とりあえず お前は下がるんだ・・・。

ベネトレイム
やれメディオン 帝国悲願のため
コムラードの息子を倒すのだ!

ベネトレイム
・・・アスピニアを力で制したところで
民衆は・・・やがてまた立ち上がります
それでも帝国に併合するのですか 皇帝。

ドミネート
アスピニアは二度と立ち上がらぬ・・・
立ち上がる気力もないようにしてみせる
生きられるだけ幸せと思うような領地に。

ダンタレス
ドミネート皇帝の考えを聞いても・・・
皇帝のためにアスピアを奪うつもりか
お前はそんな男なのか キャンベル?

キャンベル
言うな・・・ダンタレス・・・
お前に王子や私の気持ちはわからぬ
今は目をつむり 耳を閉じ 戦うのみ。

シンビオス
王子・・・あなたは違うと思いました
いや 今もまだ・・・思っていますよ
あなたは民衆を 自由を愛せる方だと。

メディオンふきだし
「・・・」

シンビオス
今なら まだ間に合うのですよ 王子
どうか剣を・・・ひいて下さい・・・。

ドミネート
どうした やれ やるんだ メディオン
それともお前・・・メリンダを・・・。

両者ぶつかり合う

オネスティ
ダメです・・・戦ってはダメ!

全員


グランタック
おお お前はオネスティ・・・!

フィデリティ
オネスティ・・・どうしてここに?

ドミネート
おお お前はレリアンスの部下の・・・
マジェスティに手紙を頼んだはずだな?

オネスティ
マジェスティ様にはお届けしました。
ただし・・・その手紙は・・・。

フィデリティ
ただし・・・何なのだ・・・?

オネスティ
はい ただし・・・。

瀕死のヤシャ、ドミネートの前に現れる

フィデリティ
ヤシャではないか お前・・・
マジェスティ様の迎えはどうした!

ヤシャ
・・・・・・。

ドミネート
ヤシャ・・・呼ばれぬのに現れるとは
お前らしくもない・・・何かあったか。

ヤシャ
マジェスティ様が・・・うぐ
ジュリアン・・・ぐふう!

ヤシャ倒れる

フィデリティ
ヤシャ マジェスティ様が・・・
ジュリアンとは誰なのだ!

ヤシャ
弐のヤシャ ジュリアン軍に敗れ申した
参のヤシャよ 我がうらみを・・・ぐふ。

ヤシャ絶命

ドミネート2歩前進

ドミネート
壱のヤシャが往き・・・
弐のヤシャも敗れた・・・。

ドミネート1歩前進

ドミネート
もはや残るは参のヤシャのみ・・・。

ドミネートさらに1歩前進、背を見せる

ドミネート
コムラードが私を邪魔するまでは
こんなことは起きなかった・・・。

ドミネートシンビオス側に振り向く

ドミネート
ヤツだけは楽に死なせたくなかったぞ
せめて息子だけでも この手で・・・。

ドミネート側の兵士とフィデリティ皇帝のそばへ
グランタックがシンビオスとダンタレスを庇うように寄る

ドミネート
お前はヤシャの言っていたこと・・・
説明できるのであろう 申してみよ!

メディオン
母上に何かあったのか オネスティ
教えてくれ いったい何があった?

オネスティ
実は皇帝からお預かりした手紙・・・
レリアンス将軍にお見せしたところが
王子にとってやっかいなもので・・・。

ドミネート
どうしたのだ まさか私の指令を無視し
マジェスティに渡さなかったと・・・!

オネスティ
レリアンス様が皇帝の筆跡をマネ・・・
手紙の中身を書き変えてしまわれました
それをマジェスティ様にお届けしました。

フィデリティ
何だと お前 レリアンス将軍と・・・
そんなことをして許されると・・・!

オネスティ
私・・・内容は存じ上げませんけど
王子にとって不利な内容だったのです
・・・覚悟の上の行動でございますわ。

ドミネート
どんな内容か・・・。

フィデリティ
手紙をどんな内容に変えたのか・・・
皇帝は聞いておられるのだ 答えよ!

オネスティ
私 わかりません・・・わかりませんが
ヤシャがマジェスティ様を迎えに・・・
出向いて来ていたようでしたが・・・?

フィデリティ
マジェスティ王子がメリンダ様のことを
お連れすることになっていたはずなのだ
それがどうなってしまったというのか!

イザベラ
メリンダおば様をお連れしてきたのは
マジェスティ兄様ではありませんわ!

ドンホート
よかった メディオン殿とシンビオスは
まだ 戦っていない・・・間に合ったな。

シンビオス
ドンホート殿が・・・どうして・・・
それに・・・横の方はいったい・・・?

メディオン
ドンホート・・・あなたは確か・・・
それに・・・キミはイザベラか・・・?

イザベラ
そうですわ メディオン兄様・・・
お元気そうで本当にうれしいですわ
そしてお父様にもお会いできて・・・。

ダンタレス
メディオン殿がドンホート殿のことを
どうして知っているのでしょう・・・
それにイザベラと呼ばれる方は・・・?

メディオン
話せば長いことだがドンホート殿とは
エルベセムで共に戦った仲です
イザベラは・・・私の妹ですが・・・。

ドミネート
お前がなぜここにいる イザベラ!

ドミネート
お前がこんな場所に来るために・・・
これまで育ててきた訳ではないはず!

イザベラ
私はメリンダおば様の遠征を・・・
どうしても一人で旅立たせられずに!

ドミネート
メリンダだと メリンダは・・・。

ドミネート
説明せよ メリンダとイザベラが
どうして共和国の兵士などと・・・。

ドンホート
それは私が説明しようぞ 皇帝!

ドミネート
共和国の兵士が説明するだと・・・。

ドンホート
ブレスビィ殿が助けを求めに現れた時
メディオン軍は皇帝救出の使命があって
代わりにジュリアン軍が求めに応じた!

我々ジュリアン軍はブルザム教を・・・
デストニア侵略を阻止するため戦った
そしてデストニアは確かに救ったのだ。

さらに皇帝の手紙による依頼で・・・
メディオン殿のほうびを運んでまいった
母上であるメリンダ様というほうびだ!

ドミネート
ほうび メリンダがメディオンの・・・
いったい 何のほうびだと言うか・・・。

イザベラ
アスピア占領の・・・ごほうびに・・・
お父様が兄様に与えるものですわ・・・。

ドミネート
私がメディオンに占領のほうびか・・・
やりおったな レリアンスめ・・・!

フィデリティ
皇帝に批判的なメディオン王子・・・
志を曲げずにすむように考えたのです
ぬぬぬ レリアンスめ 反逆を・・・。

イザベラ
いいえ・・・もしもそのままの手紙を
マジェスティ兄様が受け取っていたら
お義母様はまるで人質ですわ・・・。

メディオン兄様とメリンダおば様・・・
それではあまりにかわいそうです・・・。

ドミネート
イザベラよ 二人がかわいそうか・・・
では私は・・・コムラードに盗まれし
領土を取り戻す悲願をどうする・・・。

グラシア
ドミネート皇帝 あなたの悲願は・・・
全てを征服するためにだけあるものです
そのために世界がどうなろうと・・・。

ドミネート
何・・・何と申した・・・。

グラシア
はい 何度でも申し上げますとも・・・
あなたの悲願とは制服することなのです
人々の悲しみを栄養としながら・・・。

ドミネート
この私に意見するつもりか・・・
誰だ くだらぬ説教をする者は?

シンビオス
あっ ジュリアン・・・そうか・・・
ジュリアン軍とはキミの軍だったのか!

メディオン
は・・・母上・・・ご無事で・・・。

グラシア様にジュリアン キミたちが
母上を救ってくれたのか ありがとう。

ダンタレス
ガルムに挑みかかり滝つぼに落とされ
行方をくらましていたジュリアンが
メディオン殿と知り合いとは・・・?

キャンベル
そうか ジュリアンはシンビオス軍と
しばらく行動を共にしていたのだったな?

彼は滝から落ちた後 気を失い・・・
目覚めた時にはバーランドの草原にいて
我がメディオン軍に合流したのだ・・・。

ダンタレス
それじゃ ヤツはシンビオス軍と・・・
メディオン軍を渡り歩いたって訳か?

キャンベル
うむ・・・だがそれも長くはなかった
彼は父の仇のヒュードルを追うために
グラシア様とデストニアへ向かったのだ。

ベネトレイム
グラシア殿とはエルベセムのか・・・
そうかグラシア殿がブルザムを倒すため
伝説の遠征を開始したという訳か・・・。

フィデリティ
ドミネート様 どうやら・・・
あのグラシアまでがここに・・・。

ドミネート
グラシア・・・そうかグラシアか・・・
レインブラッドは・・・失敗を・・・。

メリンダ
ドミネート様・・・メリンダは・・・
命に従い・・・アスピアに参りました。

ドミネート
メリンダ・・・来たのか・・・だが
できればマジェスティと共に・・・
我が元に 来て欲しかったぞ・・・。

メリンダ
ドミネート様・・・これで良いのです
あなたと私の息子メディオンのために
レリアンス将軍に・・・感謝しますわ。

ブレスビィ
皇帝・・・お久しゅうございます・・・。

フィデリティ
おお お主はブレスビィではないか
どうして おぬしがこんな場所に・・・
マジェスティ様の軍師のお主が・・・?

ブレスビィ
私はジュリアン軍をデストニアに呼び
わが国を侵略から救ったにもかかわらず
軍師の役目を解任されたのじゃよ・・・。

国を負われた私はジュリアン軍と共に
世界をおびやかすブルザム打倒・・・
グラシア様の遠征に加わったという訳だ。

ドミネート
ふ ふ ふ・・・。

ふふふ ふはははは・・・。

フィデリティ
ドミネート様 どうなさいました・・・。

ドミネート
こういう結末で終わるつもりか・・・
私の帝国への共和国併合の夢を・・・
まるで あざ笑うかのような結末で!

ベネトレイム
ドミネート皇帝 この期におよんでも
あなたは・・・まだそれを・・・?

ドミネート
当たり前だ 誰が捨てられるか・・・
アロガントを失ってまで求めたことを
今さら どの面で捨てられると言えよう。

この和平会議でブルザムが動き出す時が
共和国を取り戻す絶好のチャンス・・・
エルベセムの動向だけが気がかりだった。

だからこそ私はレインブラッドに・・・
だがヤツらは期待を裏切りおったのだ
グラシア 貴様を倒し損なって・・・。

メディオン
ち 父上・・・それではやはり・・・
レインブラッドに命じたのは・・・?

ドミネート
メディオンよ デストニア海沿岸全ては
元々私の領土だ このドミネートの物だ
それを私の好きにしてなぜ悪いと言う!

その私同様の権威を持つエルベセムこそ
私の最大の心配のタネであったが・・・
最後に やはり出てきたか グラシア!

グラシア
皇帝 今は征服欲に生きてはなりません
世界は最大の危機にあるのです・・・
ヒュードルのブルザムが世界を・・・。

ドミネート
ブルザムなど・・・恐れはせぬ・・・
我がデストニアの持つ大兵力で・・・。

ブレスビィ
デストニアはブルザムには勝てませぬ
グラシア様の力をお借りしていなければ
デストニアは占領されておりましたぞ!

フィデリティ
ブレスビィ お主 皇帝に・・・
何という口のきき方をする・・・!

ブレスビィ
私は事実を申し上げているに過ぎぬ
デストニアは浮遊兵器ワルキューレに
事実 手も足も出なかったのじゃから。

シンビオス
皇帝 私はブルザムの巨神戦士と戦い
ダムの水の力を利用し辛くも倒しました。

巨神戦士が堀を守っているという偶然が
我々を勝利に導いてくれたのです・・・
あれがもし平野なら我々は敗れていた。

メディオン
父上 私も現在の我々の文明では・・・
ブルザムに勝てぬと断言いたします。

我が軍はグラビー軍の操る古代戦車を
倒したとは思っておりません・・・
もし砲台の亀裂がなかったら・・・。

ドミネート
メディオン お前までが・・・。

ベネトレイム
お聞き下さいましたか 皇帝・・・
ブルザムの力は計り知れぬほど強大だ
今は同胞で争っている時ではないのです。

パルシス
ヒュードルが世界を恐怖で支配する時
文明は退廃し町は嘆きと悲しみに満ち
夢や希望が絶望に変わるといいまずど。

トラスティン
共和国も帝国も互いに戦いにキズつき
もはやわずかな戦える余力を結集して
ブルザム討伐に向けてはいかがかな?

グラシア
皇帝 ここに集う者の心はひとつ・・・
戦争を支持する者はありませんよ
どうか 聖なる遠征をご支持下さい!

イザベラ
私・・・お父様の分まで戦います・・・
ヒュードルの世になど しないために!

ドミネート
お前もそうか・・・遠征に行くのか?

メディオン
私は父上をまず安全な帝国に送り届け
その後遠征軍に合流したいと存じます。

ドミネート
そうか・・・もはやこれまでか・・・。

フィデリティ
皇帝・・・お許しになるのですか・・・
皇帝の夢は・・・共和国併合は・・・?

ドミネート
我々だけで何ができよう フィデリティ
レリアンスに・・・してやられたのだ。

フィデリティ
この戦いで帝国軍は壊滅状態で・・・
今を逃せば共和国侵略軍を整えるのに
気の遠くなるような歳月がかかります。

ドミネート
わかっている・・・共和国併合の夢が
はるか遠のいた事実 認めねばなるまい。

メリンダ
あなたの夢が遠のいた責任は私に・・・
どうかメディオンにはその罪を・・・。

ドミネート
・・・・・・。

ベネトレイム
メリンダ様 あなたはほうびとして
ここにやってこられたのではないですか
アスピアはあなたを歓迎いたしますぞ!

ドミネート
ベネトレイム 貴様はわが妻・・・
メリンダに亡命せよと進めるのか?

ベネトレイム
彼女を人質として呼び寄せながら・・・
その役目を果たせなかった罪は死・・・
ならば・・・亡命の素質は十分でしょう。

メディオン
ベネトレイム国王 それでは母上は
アスピアにおいて頂けるのですね?

ベネトレイム
当然だよ メディオン王子・・・
そうだ レモテスト遠征が終わったら
あなたもここに住んでみてはどうかな?

メディオン
父上をデストニアに送り届け・・・
レモテスト遠征が成功したら・・・。

ドミネート
メディオン お前はデストニア・・・
生まれ故郷を捨てるつもりか・・・?

メディオンふきだし


グラシア
さあ ここでの問題が解決したなら
もっと大きな問題に取り組みましょう。

シンビオス
レモテストへのブルザム討伐軍なら
我がシンビオス軍も喜んでお供します。

メディオン
我が軍も父上をデストニアに送ったら
船で北上しグラシア様に合流しますよ。

グラシア
お二人とも 本当にありがとう・・・
その言葉に甘えさせて頂きましょう。

シンビオス、メディオン頷き合う

シンビオス
遠征の指揮はキミだな ジュリアン
我が軍は喜んでキミに従うだろう!

グラシア
我々はシンビオス殿とは行けません
やらなければならないことが・・・
シンビオス殿には先に行って頂きます。

ジュリアン、シンビオス、メディオンふきだし


ベネトレイム
ジュメシンですか グラシア殿・・・。

グラシア
ご存じでしたか ベネトレイム殿?

ベネトレイム
イノベータが行う北への聖なる遠征は
ブルザムの千年王国を阻止する戦いで
ジュメシンこそ正なる力を勝利に導く。

この伝承のジュメシン・・・
それを探そうとお考えなのでしょう?

グラシア
・・・そうなのです。 ベネトレイム殿
その伝説にあるジュメシンを見つけ
北への遠征を始めなければ・・・!

トラスティン
そのジュメシンが遠征に必要なら
シンビオスたちを先に行かせても
何の意味もないではないか・・・。

ベネトレイム
シンビオス軍を先に送るつもりなのは
北の地方にジュメシンを探させるため
・・・そうですな グラシア殿?

グラシア
その通りです・・・。

パルシス
その使命は承りました グラシア殿
レモテストに至るジュメシン探しは
シンビオス軍にお任せ下さい・・・。

ベネトレイム様 その間にも・・・
グラシア殿とアスピアで・・・。

ベネトレイム
うむ 先発のシンビオス軍の遠征は
けして・・・徒労に終わらぬ・・・。

ドミネート
くくく・・・。

フィデリティふきだし


ドミネート
そうか ジュメシンか・・・。

各軍顔を見合わせる

ドミネート
ふふ ジュメシン そうか・・・。

ベネトレイム
ドミネイト皇帝・・・
まだ あなたは・・・。

***

レリアンス将軍の機転でメリンダ夫人を預かり
共和国の国境先頭を戦い抜いたジュリアン軍は
ついにベアソイルに上陸し一路アスピアを目指す

途中に遭遇したベアソイル領主ブライバブルは
クダンに変身しヤシャと共に戦いを挑んできたが
彼らはこれを撃破しついにアスピアへと到着した

一触即発状態のメディオン軍とシンビオス軍は
ジュリアンたちの説得で戦闘を回避するのに成功
帝国と共和国の大陸間戦争もここに終幕を迎えた。

第3章
アスピニア上陸 了

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